ニューロン活け造り

おすすめはわさび醤油

メンズメイクといふものをしてみむとてするなり

と言ったものの、私はいつかメンズメイクという言葉もなくなって「メイクしたくてしてる人」「メイクしたくないからしてない人」のおおよそ二択*1になればいいと思っているし、そもそも私の自認が本当に『男性』なるものなのかということには大いに疑問があるのだけど、とにかくここからは「20数年間メイクに興味がなかった人間がある日突然メイクをはじめたら」という話をする。

あんまり真面目じゃない記事を書いてみたくて筆を執ったので中身はぜんぜん真面目じゃないです。

 

メイクをしてみたいと思ったきっかけ

なんでだっけ……思い出せない。思い出せないということはさして重要ではないのだろう。

これは「してみたいと思ったきっかけ」ではなく「買ったきっかけ」なんだけど、私は直射日光を浴びると肌がすぐピリピリしてしまうので毎年早い時期に日焼け止めを買っている。BBクリームって日焼け止め成分も入ってるものが多いみたいなので、せっかく買うならいっぱい機能がある方がお得だなと思って手に取ったのは覚えてる。

 

メイクをするにあたっての懸念

・肌が荒れないか?

これが一番心配だったけど案外平気だった。ちゃんと落とすのが重要なんだとか。

・下手だと思われないか?

私は生きることが全般的に下手なので、メイクが下手で笑われるくらい今更どうだっていいかな……ってなった。

・コストがかさまないか?

コストかけようと思えばいくらでもかけられるんだろうけど、薬局で売ってるようなものはどれもお手頃な価格だよね。「とりあえず安いものでも一通り揃えてみる」のマインドが大事なのかも。

 

いま使っているもの

ベースの塗るやつ(BBクリーム)。目の隈とか隠すやつ(スティックタイプのコンシーラー)。影のやつ(シェーディングパウダー)。そして……眉毛書くやつ(アイブロウペンシル)。

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甜花ちゃんは偉い。なんといってもメイクさんのやっていることをちゃんと観察して、理解している。

私といえば自分で買ったものの用途さえわかっていない節がある。この記事を書くまで知らなかったのだが、基本的にアイブロウとアイライナーは兼用していいというものではないらしい‪・・・‬どうりで目の下が痛くなったわけ(馬鹿)

ちなみに私が買っているのは主にセザンヌとインテグレートのもので、いわゆるメンズ用化粧品は一切使っていない。いよいよタイトル詐欺になってきたな。

 

メイクをしてみてわかったこと・得られたもの

・楽しい

絵を描いてるみたいで楽しい。私は元々絵とか手芸とか工作とか手先をチマチマ動かす作業が好きなので向いてるんだと思う。

一番楽しいのは眉毛の手入れだ。なぜなら梳いたり抜いたり切ったり、手を入れてやればやるほど目に見えて成果がわかる。身だしなみというよりは盆栽とか庭いじりなんかにジャンルが近い気がする。

・絵を描くのに活かせる

これはすごく大きくて、例えば目頭の上とかに暗めの色を少し乗せるだけで雰囲気が変わるとかそういうことを実感をもって理解できるようになる。

www.youtube.com

話は変わるが、これは声優の青木瑠璃子さんによるメイクのRTA実況動画もとい解説動画である。

青木瑠璃子さんはアイドルマスターシンデレラガールズにおける私の担当アイドルである多田李衣菜のCVを担当している。この動画がメイクのやり方や化粧品の選び方って点でも、メイクによる変化の過程って点でもすごく参考になる。「とりあえず眉毛を書くのはオセロでとりあえず端を取るようなもの」とかすごいわかる。アイシャドウ目の下に入れるだけでこんなに変わるんだなぁ。感動

・強制外出モードになる

私は外出の支度をするのがすごく苦手だ。例えば一人でどこかに出かけようという日には、朝起きてごはんを食べてからなぜかベランダに出て空を眺めて、歯を磨いて顔を洗ってから再び布団に戻り、カバンの中身を確認した後、また布団でゴロゴロしながらソシャゲを開き、やっと服を着て髪をセットしたかと思ったらおもむろに本を取ったりする。この時点で起床から2〜3時間経過していたり。

そこでこの……メイクを活用する。顔を洗ったついでにメイクをしてしまうことで強制外出モードが発動し、布団でゴロゴロすることができなくなるのだ!(私は変なところで妙にこだわりが強い性格で、においのするものを体に塗ったり食べ物などのにおいが染みついた服を着たりしていると布団どころか自室にすら入れなくなる習性がある。)

この方法を思いついた時は天才だと思った。クリームを服につけるわけにはいかないので顔を洗った時点で自動的に着替えも済ませることになるし、実際支度に要するトータルの時間も大幅に減った。その代わり起床するまでのゴロゴロタイムが増えたりはしたんですが……

 

さいごに

 ここまで辿り着いてくださった人は薄々気づいているかもしれないが、よく言われる「メイクをはじめたことで自信が持てるようになった!」「外交的な性格になれた!」みたいな変化は自分の場合特になかった。

モチベーションらしいモチベーションといえば先に述べたようなことばかりで、それでも薬局に立ち寄るたびに化粧品コーナーを見て回ったり、動画で紹介されていたコスメを通販で探してみたり(ザセムのコンシーラー良さげですね…)、こうしてブログで取り上げてみたいなと思うくらいには日々楽しく続けられている。でも私以外にもこういう理由でメイクをしている人は世の中にきっといると思うんですよね、たぶん、おそらく、自信がなくなってきた……。とにかくこれも実際にメイクをしてみることで得たひとつの気づきだ。

正直に話すと、私はこの記事を通してメイクを薦めたいとか広めたいとか、そういうことはあんまり考えてない。肌や体質の問題もあるし、まあ面倒くさいし、もっと他のことに時間やお金を使いたいという人は大勢いるはずだ。メイクは慣習でありマナーであり教養であり、一人前の品格ある大人として社会に認められるために必ず行うべきだ…なんて言説は非常に鼻持ちならないし、ナンセンスだと思う。

ということを前提として。もし私のようになんとなく時間を持て余してしまっていたり、外出前にゴロゴロしてしまう癖があったり、それと元々細かい作業が好きだったりする人は、ゴロゴロしながらでもいいから一度メイクについてネットで調べてみるといいかもしれない。あとBBクリームは塗っただけで驚くぐらい肌の雰囲気が変わって面白いので、ぜひ一度店頭のテスターなんかで試してみてほしい。ちなみに私はうっかりラメ入りのテスターを使ってしまって半日左の手の甲をギラギラに光らせながら過ごしたことがある。

 

追記

2020年8月5日現在、YouTubeでTVアニメ「アイドルマスター」の期間限定無料配信が行われている。良いアニメなのでたくさんの人に見てほしい。そのうち青木瑠璃子さん演じる多田李衣菜が登場するアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」のほうも配信されるかもしれない。

www.youtube.com

*1:「おおよそ」なのは、肌が弱かったり嗅覚過敏だったりその他いろいろな理由で「メイクしたくてもできない人」もいるはずだからだ。